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そこに侍が居た

さあ、決勝だ。
サッカー女子W杯準決勝は、アメリカがフランスに3-1、日本がスウェーデンに3-1で決勝に進むことになった。この2チームの予選からの勝ち上がり方が似ている。準々決勝はお互いにブラジル、ドイツとギリギリの戦いをしている。アメリカは、一人レッドカードで少ない中、同点、延長。そして、勝ち越され、それでも、ロスタイム残り一分足らずのところで追いつき、最終的にはPK戦で勝った。死闘を演じた。こういうチームは強い。精神的にタフである。
日本も地元ドイツとの死闘を繰り広げた。ランキングは1位と4位だが、勝つべくして勝ち進み、お互いに意識しながら決勝戦に至った気もする。
日本のスウェーデン戦は、確かに余裕があった。先制はスウェーデン。プレスを掛けて日本のパスサッカーを封じる作戦。バックパスを狙い、澤のパスをインターセプトし、そのまま持ち込み、左足で綺麗なシュートを決めた。
しかし、日本には余裕があった。スウェーデンは揺さぶりに付いて来れない。次第に疲労していく、精神的にも60%球を支配されているので、疲れる。スウェーデンのミスを待てばよかった。
同点に追いついたのは大野のドリブルでの持ち込みから。左に出して宮間が綺麗な回転の掛かったクロスを上げると、初先発の川澄が相手に身体を押されながらも足に当て、ゴール。同点に追いついた。前半を1-1で終えた。
後半、スウェーデンが力を振り絞って攻撃を掛けてくるが、それを凌ぎ、逆に澤がヘッドでこぼれ球を押し込み逆転。さらに鮫島のフィードに安藤が合わせようとするがGKに弾かれる。その球を川澄がダイレクトであわせると芸術的な弧を描いて無人のゴールマウスに吸い込まれた。
後半開始20分で試合はほぼ決まってしまった。後は残り時間をどう使うか。
74分。2得点の川澄out先発を外れた永里in。
86分。大野out高瀬in。
89分。宮間out上尾野辺in。
この交代は見事だ。岩渕が見れなかったのは残念だったが仕方ないだろう。
DF陣がよく頑張っている。岩清水、そして熊谷のCBは安定感がある。献身的だ。サイドの近賀がいい。左の鮫島は守備に問題があるが、相手が疲れていたこともあって、今回は攻撃参加が上手く機能した。アメリカ戦は要注意だ。
大野、安藤、川澄、阪口、宮間、澤。この6人で中盤を作り、攻撃も組み立てている。そして、中盤の守備もやる。川澄がサイドに下がって守備をしていたのが目立ったし、安藤も身体を張って球を追っていた。すごい走力である。
いったい、彼女らに乳酸が溜まるということは無いのだろうか?と思うくらい、走り回る。パスにこだわり過ぎず、ドリブルを混ぜ、サイドチェンジ、ロングフィードも混ぜ、攻撃のバリエーションは豊富だ。

アメリカに勝つためには何かが必要。何かが足りないから勝てない。それは精神面もあるが、戦術的に有効な方法を見つけなければ勝てない。もう見つかっただろうか。試合を消化していくにつれ、成長していく姿が見えた。
私は、周りが見え始めたのではないかという感覚がある。澤だけでなく、全員が周りが見えている。だから、球の動きを相手が読めない。今回、永里が外れポストがいなくなったことでますます読めなくなった。これは正解ろう。
澤を潰すだけでは済まない。永里がいなくなったことで潰すポイントが見えなくなった。どこからでも仕掛けられ、抜かれる脅威が生まれた。しかも、前線からの守備に厚さが増した。永里を使った場合の攻撃力と守備力を考えた場合、チーム戦術からは外したほうが機能するという結果が出たわけだ。

今回の川澄の活躍で得点力という面でもう1枚カードが増えたわけで、決勝も川澄先発が濃厚だろう。試合がもつれた時、交替選手を誰にするか。
岩渕がプレッシャーの中で冷静にプレイできるかどうかは未知数だ。しかし、使うしかないだろう。岩渕を使わずに済むほど楽な相手ではない。
丸山は結果を出したので使える。永里は使いづらいだろう。おそらく負けていて、最後にパワープレイでポストとしての役目しか果たしえない。
高瀬、上尾野辺は最後に故障者が出たら交代できるというカードとして使えるメドがたった。

とにかく、決勝は、アメリカとの最終決戦にしたい。勝たなければ意味が無い。彼女たちにはそれに応えるべきプライドを持っている。

私は、そこに侍を見た。彼女らこそサムライと呼ぶにふさわしい。
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by worsyu | 2011-07-14 10:09 | サッカー | Comments(0)
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