シズカ・アラカワ

荒川選手の演技、その存在感に圧倒された。
彼女の容姿を見ながら、あのクーデンホーフミツコを思い出した。
ミツコはヨーロッパで一番有名な日本人だろう。トリノオリンピック開会式で詩を朗読したオノヨーコも有名かも知れないが。
現在のEU(ヨーロッパ連合)統合の礎となったのは彼女の息子。映画「カサブランカ」の主人公のモデルになったことでも有名である。

トゥーランドット姫の高貴で冷たい、氷の女王のごとく威圧的な立ち居振舞いからプログラムは始まった。やがて、情感豊かに心がほぐれていく様がよく表現されていた。荒川の当たり役だろう。しかもイタリアの作曲家のプッチーニ。これは、荒川のための大会なのか。なるべくしてなった金メダルだった。
開会式でパバロッティが歌ったが、荒川のトゥーランドットはイタリアにしばらくブームを残すであろう。

彼女がここまで来た理由をマスコミはこれからいろいろ書きたてるだろうが、私は、アメリカ、ロシアのコーチに付き、自分から利用し、その上で得た技術、境地だったと思う。彼女の両脇にいるコーエン、スルツカヤは、体操選手のようにも見える。荒川のようなオーラを放ち、強力な個性を持つ人はなかなか出てこない。荒川が世界選手権、オリンピックと2冠を取ったことで、フィギュア界は変わらざるを得ないだろう。
安藤は、いいものを持っていると感じた。しかし、浅田もそうだが、荒川を越える選手にはならないだろう。
2年後、4年後はまた新しい感性をもった選手が出てくるだろう。
特に浅田は、今のままだと消えていくだろう。安藤は荒川から得るものがあるだろう。しかし・・・。

荒川が表現する世界は、西洋文化を十分理解し、しかも新しい味付けがなされていておもしろい。演じきれている。
「メダルよりも満足のいく演技をしたい」という想いは十分伝わってきた。フィギュアは単にスポーツだけではなく、文化、芸術的要素が大きいことを改めて思い知らされた。それを成し遂げたのは世界人の荒川であった。そして、日本人女性であったのだ。
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by worsyu | 2006-02-24 12:46 | 時事ネタ | Comments(0)
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