青島だあ

青島幸男が死んだ。青島と言っても湾岸署の刑事の方が知られているだろうが、作者は青島幸男をイメージして作っている。
青島と石原慎太郎は、昔からよく比較されていた。二人は同い年。1932年生まれだ。テレビ、映画を席巻した後、政界に進出し、やがて都知事を経験する。直木賞作家というのも同じ。ただ、文才は石原の方が上か。都知事は青島が先にやり、作家デビュー(直木賞)は石原が先だった。青島は世界都市博開催をつぶしたことで有名となる。
この二人は、ベビーブームの世代(-団塊の世代)が青春を謳歌する頃に若者文化をリードしたという点で昭和の高度経済成長期のシンボル的存在だ。周りが持ち上げたというのもあるが。
そのうち、フジあたりが一代記を作るだろうか。日本橋の弁当屋の息子が成り上がっていく様はまさに平和な昭和そのものだ。彼の言葉には、どこか東京の下町-江戸の長屋風情を思わせるところがある。人が良くて、気風(きっぷ)がいい。曲がったことが嫌いで筋を通すとなったら意固地になる。それでいてやっていることはでたらめで、傍から見ていると面白い。でもどこか憎めない。
石原はその点違う。父親はそもそも愛媛の出。母親は広島の宮島。造船会社の重役の息子として神戸で生まれ父親は小樽に転勤、そして逗子へ再転勤。彼の言葉には、どこかキザなところがある。銀座の商人たちが使う言葉だ。それは、商売に成功した連中が一等地に進出してくるから気取りがある。明治後期以降、そうした鼻持ちならない連中が使っていたのが銀座弁なのだ。今で言えば六本木ヒルズ族みたいなもの。石原が意識しているかどうかは知らないが、それが庶民エリートとしての演出なのかも知れない。愛媛の成り上がりサラリーマンの息子なのだが、都民に受けるのはそのせいなのかも?(青島よりも上だと見せているのかも知れない。低レベルだが。都民が?石原が?)
「青島だあ~」がなぜ面白いのか。それは、1960年代を知っている人間しかわからないだろう。そして、このギャグは彼の死で永遠に封印された。
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by worsyu | 2006-12-28 13:53 | ひまネタ | Comments(0)
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