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穐吉敏子

穐吉敏子(あきよしとしこ)というと、もちろん日本人ジャズメンの草分けであり、生きる伝説であり、あまり日本人にはポピュラーな人ではなく、アメリカジャズ界で評価されている人ではある。大分県の人は穐吉(あきよし)と聞いただけで大分県人では?と思う人もいるだろうし、名前を聞いたことがある人も多いだろう。

今回、NHKで特集番組が作られ、再びスポットを浴びた。
私は、初めて行ったコンサートがこの穐吉のビッグバンドだったので、その思い入れが大きい。勿論、彼女が満州生まれで、大分の別府育ちだというのがある。
福岡は大分に次ぐか、それ以上に彼女のジャズ人生という意味では育んでくれた地であろう。今回の親子コンサートツアーでManday満ちるといっしょに行った先の一つに「御花」があったのは、そういうこともあるのだろう。

彼女の苦労は、アメリカで、日本人で女性でジャズピアニストという際物扱いからスタートしている。その苦労は並大抵のことではないだろう。ジャズには、その根底に悲しみ、差別がなければ意味の無いものになる。
その払拭のために勉強し、努力し、自分の才能を信じ続けた結果、認められたのだ。それは重い。価値がある。
また、現在、86歳でジャズピアノ演奏家として金を稼げるし、又、作曲、編曲してCDを作成するという離れ業もやっている、現役のジャズメンである。
まさに鉄人。

はっきり言って、彼女のピアノ技術に目を見張るものはない。この歳ですごいとは思う。彼女を評価するのは、やはりコンポーズ(作曲)だろう。日本の音、旋律をジャズに組み込んで、民族性の異物を混入、同化し、文化の混濁にインテリジェンスを持ち込んだ偉業はすごい。

満ちるなんてのは、日本でしか通用しないジャズシンガーでしかない。出産、離婚を経て、少しは人間としての厚みが出たかな。それが唄にも出てきている。それも、穐吉敏子の娘という繋がりがあってのこと。穐吉の繋がりの価値でいけばアメリカの方が評価されるはずだが、実力が伴わないし、需要がないのでアメリカでは生きていけないだろう。

久しぶりにルーの姿を見たが、元気で、しかも演奏に円熟味が出てきた。彼のフルートは、今や尺八演奏家よりも饒舌で、柔軟で、これこそ、アメリカよりも日本でこそ評価されてしかるべきものだろう。

ルー・タバキンの演奏を、穐吉編曲で日本の曲メドレーを聴いてみたい、と思った。
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by worsyu | 2016-05-03 19:20 | ひまネタ | Comments(0)