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2012年11月23日J1昇格プレイオフ決勝戦2

京都にしろ、千葉にしろ、経験豊かな選手が揃い、パス回しで翻弄されることが多かった。しかし、勝った。まさに、上手い奴が勝つのではなく強い奴が勝つという、トーナメント特有の状況で精神力の戦いが展開されたと言っていいと思う。

試合の入り方はそれなりに考えていたのだろうか、最初は悪くなかったと思う。しかし、細かなミスが続き、そこを突かれて押し込まれた。最後はGK丹野のファインセーブで凌ぐ場面も。今回に限らず、丹野には何度も助けられた。落ち着いている。無理な飛び出しがない。冷静に対応していたし、きわどいコースも体が反応し、失点を防いでくれた最大の功労者である。

目立ったプレイヤーは土岐田だろうか?何度もミスをしピンチを呼び込んだ。京都戦ではよく機能したのだが、今回の千葉戦ではあまりよくなかった。

前半を0-0で終えたことはやはり大分にとっては良かったと言える。あれだけ押し込まれ、防戦一方になったわけだが、カウンターで何度か攻め入ることもでき、決定機も作れた。私も戦前から、辛抱の時間が続くと見ていたので、これは大分の流れかなと思った。失点しなかったことは大きい。

後半に入っても攻守拮抗した状況は続く。そうした中で大分はよりプレスを強め、千葉の攻撃の芽を体を張って防ごうとする。結果イエローカードを貰うこととなったが。試合の経過とともに選手たちの疲労度も増してくる。どちらが疲れていたか?それは千葉の方だと思う。

大分は攻撃のカードを切る。
まず、木島に代えて林。木島はよく走った。点には繋がらなかったが最終ラインを攻めていた。これがボディブローのように千葉DFに効いていたのは確かだ。

三平と谷澤がやり合う場面が続いた。三平はプレイオフになり、献身的に守備をするのが目立った。バランスを取ってチームに貢献していた。
その三平だが、ついに谷澤のエルボーに掛かってしまう。大量の出血。あれは谷澤にやられたな。
しかし、この出血あたりから谷澤の個人プレイが目立つようになった。それは、その前に森島が惜しいシュートを見せ、また丸谷のイエローが出たがあわやというところまで行ったこと。そして、安川がペナルティエリア間際で止めたイエローで凌いだことで、試合が動きそうになったことを感じたからだろう。谷澤の個人の力でこの試合を何とかしようとする空気が生まれた。周りもそれを望み、頼るような空気が出てきた。
後半も残り時間が少なくなり、引き分けも考えられる時間帯に差し掛かる。

その後、プレイが激しくなる中で先ほどの三平が負傷する。高松が準備していたが、交代するのは、前半からプレイが雑だった土岐田だった。
これで3トップとなり、より攻撃的になったし、ポストプレイからのこぼれ球も狙える状況もできた。
時間は残り5分となり、千葉は一瞬、緩むことになる。それは、谷澤が左サイドで攻めずに時間を稼ぐ動きをした時だ。それをチェックし、ボールが出た瞬間。千葉で選手が交代する。その入れ替え時に、千葉の足が止まり、選手を待つ空気が生まれた。それは谷澤が呼び込んだ空気であり、その隙はほんのちょっと、ささいな間だったのかもしれないが、緊張の糸がほんの少し緩んだのだ。
ボールは大分の安川から森島に渡り、森島は後ろ向きでボレーパスで最前線の林に渡す。林は裏を取るタイミングが絶妙である。そして、GKと1対1となり、あの芸術的なループシュートを決めて見せたのだ。
by worsyu | 2012-11-24 12:21 | サッカー
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