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シャムスカの真髄

NHKの「大分人物録」-シャムスカ編もとうとう最終回を迎えた。
同氏の監督歴は、30代早々からスタートしている。この若くして監督業を始められたことがとても恵まれていたと語る。
この経験は貴重なもので、歳を取って始めるのとでは全然違うというのである。同氏の特徴は確かにこの点にあると言えよう。
ブラジル2部のチームを率いて1部のチームに勝ち、優勝に導いたその手腕は、一長一短にできるものではない。早くから選手と同じ目線で考え、指導し、修正し、結果を積み重ねてきた結果得られたものだ。その指導方法は、他の監督とは大きく異なる。
以前、私は、カルロス・ゴーン氏と同じタイプの指導者であると指摘したが、そうは言えないだろうか。

最終回は、梅崎に代表される若手の育成方法について語っていた。まず、梅崎を3ヶ月間見てきて、攻撃を組み立てるセンスに優れているのを見出し、サイドで使うよりもトップ下の方が良いパフォーマンスを発揮できると判断する。そして、その起用するタイミングを見ていたという。自信を付けさせるのが目的だからだ。そして、梅崎の場合はナビスコカップの鹿島戦(九石)であったわけだ。
若い選手は成長過程のため、ミスをする。しかし、それは経験不足からくるものであり、怒ってはいけない。若い選手がミスをするのは当たり前だという考えだ。そして、褒めて伸ばす育成法だと言う。
また、梅崎が活躍するにつれてチームの中での位置付けも違ってくる。チームの主力となるにつれて相手側のチェックも厳しくなってくる。ここで重要なのが、責任の持たせ方。必要以上に責任を負わせると成長過程にある選手はつぶれてしまう。同氏はそのあたりも経験から十分わかっており、成長に合わせて少しずつステップアップさせることが大切だと言う。

大分は同じポジションに有名選手を控えに揃えるほどの選手層があるわけではない。そうした有名選手を獲得するだけの資金があるわけでもない。限られた選手と限られた資金という状況。しかし、それでも戦わなければならない。現状に満足することなく、目標を常に上に掲げて進み続ければ可能なことだという。

選手もサポも上を目指して行こう。上昇志向があれば、選手も上手く、強くなるし、サポも同様に戦う集団になっていく。必ず夢はかなう。諦めたら終わりだ。
実現させる。強い気持ちと愛を持ってわれわれは進もう!

(私は、シャムスカ氏に出会えて感謝している。それは、サッカーだけではなく、人間として尊敬できるからだ。今後どういう形になったにせよ、同氏が大分に灯した希望の炎は大分の宝となるだろう。)
by worsyu | 2006-10-31 15:50 | サッカー
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