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加藤雅也氏を想う

2週間くらい前、昔のビデオから偶然、2004年のトリニータ回顧-特集番組を見つけた。NHK制作「青きスタジアムを夢見て」。
いきなり、トリニティー時代の映像が出てきて、旗を振って応援をしている古沢氏が現れたのには笑えた。
オランダからハンベルガー監督を迎えたものの、前年同様、J1に残るか残れないかの降格争いに巻き込まれ、残留争いが最後まで続いた。そんな中で西山哲平が取り上げられていた。2003年のシーズンの練習中に足を骨折。その後長いリハビリが続く。ようやくピッチに戻ってきて、いきなり決勝点。奥さんとの会話もほのぼのとしていていい。
また、トリサポにおいて2004年に起きた最大の事件は、トリニスタ代表の加藤雅也氏が急逝したことだ。奥さん、子供、両親が出てきて、加藤氏を偲んでいた。奥さんは笑って語りながらも自然と涙が出てきて、却って痛々しく感じた。彼の部屋の洋服ダンスには、トリニティー時代からの貴重なユニフォームがぎっしりと並ぶ。

電脚、鹿角、赤菱のサポが繰り広げるものは、果たして本物なのだろうか。マスコミを利用し、話題性を追及し、相手を煽り、報復行為を歓迎し、憎しみの連鎖を増長させ、都会のカーニバルの熱狂を演出する。

大分にもブーイングの文化が定着したと思う。しかし、このブーイングは、所詮、演出なのだ、お遊びなのだ。それがわかってやっているからすばらしい。

2002年、J1昇格を決めた時のNHKのインタビューで、今の気持ちを表すコールをやってくれと言われ、加藤雅也が選んだコールは「ラブトリニータ」だった。
私は、ラブ(愛)を選んだ加藤氏の魂は深いと思っている。この想いは自分にとって重要である。

トリニータの伝説のサポとなった加藤雅也。トリサポの心の中にはいつも彼がいる。いつも見られている。恥ずかしいことはできない。
勝手に祭り上げて申し訳ないが、いつの日か、赤菱がチェ・ゲバラの旗を振り回すのなら、大分トリニータは加藤氏の旗を掲げて戦いたい。ファッションではなく、血であることの証明となるからだ。

いくら言葉を選んでつないでも本当の心はなかなか伝わらない。もっともっと言いたいことはあるが、それはみなさんの想像力に任せよう。トリサポの心の中に問うてみれば、加藤雅也の魂が湧いてくるだろう。

サッカーを楽しみ、人生を楽しもう。奥さんの純子さんは、トリサポに向けて言っている。これは、加藤雅也の生き様から出た言葉だろう。最後の最後までサッカーを愛し、トリニータを愛した男-加藤雅也。享年32歳。
by worsyu | 2008-05-19 11:27 | サッカー
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